背景

イエス様の時代、ユダヤ人はサマリヤの人たちが混血だし異邦人に近いとみなして軽蔑していました。サマリヤ人はゲリジム山(エルサレムから50km余り北)に自分たちの神殿を持っていました。彼らは、創世記から申命記だけを自分たちの聖書としていました。たとえ話の傷ついた人は、おそらくユダヤ人だったでしょう。祭司とレビ人は、たぶん宗教儀式のために神殿へ向かうところだったと思われます。もし彼らが血に触れると、その日は一日中、汚れて神殿に入れなくなります。

質問

注:かっこの中の質問は、前の質問に答えがないときにだけ読んでください。
  1. 道端に何時間も横たわっている間、この傷ついた人の胸の中に、どんな思いがわいたか想像してください。
    • 父親が旅から帰ってこないときの、妻と子供たちの気持ちを想像してください。
  2. この二人の宗教家・祭司とレビ人は、どうして死にかけている人を助けようとしなかったのですか。いろんな理由を考えてください。
    • イエス様に質問した律法の専門家は、たとえ話の祭司とレビ人の行動をどう評価したでしょう。
  3. 聖書から学んだ愛の戒めを、この祭司とレビ人はどう解釈していたのでしょう(27節を見てください)。
    • 心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして神を愛していながら、隣人の苦しみを無視するのは可能だと思いますか。その理由も言ってください。
  4. サマリヤ人にも、傷ついた人を放っておいて当たり前という理由はたくさんありました。できるだけいろいろ、考えてください。
    • こういう場合、まともな人ならするべき最低限の助けは、どんなことですか。
    • サマリヤ人は、それ以上にどんな助けをしましたか。
  5. 銀貨2枚は、2日分の給料に相当します。それだけで2カ月間、宿屋に泊まれました。日本円にすればいくらになりますか。
    • このサマリヤ人がそんなにたくさんのお金を、他人のために使ってもよかったのは、なぜでしょう。
    • みなさんは、どんな人のためなら、このサマリヤ人が他人にしたようなこと全部をしてもいいと思いますか。
  6. サマリヤ人は、愛の戒めの最初の部分も守ったと思いますか(27)。なぜそう思うかも言ってください。
  7. 祭司とレビ人がけがをした旅人を無視したように、あなたが今まで無視してきた隣人はだれですか(37)。
    • その人を助ける、具体的な方法は何ですか。
  8. イエス様と善いサマリヤ人の共通点はなんですか。
    • サマリヤ人がした以上に、イエス様が敵のためになさったことは、何ですか。
    • ひとに心を傷つけられた私たちのために、イエス様は何をしてくださっていますか。
  9. (たとえば、部落問題についてクリスチャンは十分な行動をしたかどうか、というようなことについて話し合ってください。)