箴言 1:1 イスラエルの王、ダビデの子、ソロモンの箴言。
1:2 これは知恵と諭しをわきまえ 分別ある言葉を理解するため
1:3 諭しを受け入れて 正義と裁きと公平に目覚めるため。
1:4 未熟な者に熟慮を教え 若者に知識と慎重さを与えるため。
1:5 これに聞き従えば、賢人もなお説得力を加え 聡明な人も指導力を増すであろう。
1:6 また、格言、寓話 賢人らの言葉と謎を理解するため。
1:7 主を畏れることは知恵の初め。無知な者は知恵をも諭しをも侮る。
1:20 知恵は巷に呼ばわり 広場に声をあげる。
1:21 雑踏の街角で呼びかけ 城門の脇の通路で語りかける。
1:22 「いつまで/浅はかな者は浅はかであることに愛着をもち 不遜な者は不遜であることを好み 愚か者は知ることをいとうのか。
1:23 立ち帰って、わたしの懲らしめを受け入れるなら 見よ、わたしの霊をあなたたちに注ぎ わたしの言葉を示そう。
1:24 しかし、わたしが呼びかけても拒み 手を伸べても意に介せず
1:25 わたしの勧めをことごとくなおざりにし 懲らしめを受け入れないなら
1:26 あなたたちが災いに遭うとき、わたしは笑い 恐怖に襲われるとき、嘲笑うであろう。
1:27 恐怖が嵐のように襲い 災いがつむじ風のように起こり 苦難と苦悩があなたたちを襲うとき。」
1:28 そのときになって 彼らがわたしを呼んでもわたしは答えず 捜し求めても わたしを見いだすことはできない。
1:29 彼らは知ることをいとい 主を畏れることを選ばず
1:30 わたしの勧めに従わず 懲らしめをすべてないがしろにした。
1:31 だから、自分たちの道が結んだ実を食べ 自分たちの意見に飽き足りるがよい。
1:32 浅はかな者は座して死に至り 愚か者は無為の内に滅びる。
1:33 わたしに聞き従う人は確かな住まいを得 災難を恐れることなく平穏に暮らす。
詩篇 119:121 わたしは正しい裁きを行います 虐げる者にわたしをまかせないでください。
119:122 恵み深くあなたの僕の保証人となってください。傲慢な者がわたしを虐げませんように。
119:123 御救いを待って、わたしの目は衰えました あなたの正しい仰せを待って。
119:124 慈しみ深く あなたの僕のために計らってください。あなたの掟をわたしに教えてください。
119:125 わたしはあなたの僕です。あなたが分からせてくだされば あなたの定めを知ることができます。
119:126 主の働かれるときです。人々はあなたの律法を破棄しています。
119:127 それゆえ、金にまさり純金にまさって わたしはあなたの戒めを愛します。
119:128 それゆえ、あなたの命令のすべてに従って わたしはまっすぐに歩き 偽りの道をことごとく憎みます。
マルコ 4:30 更に、イエスは言われた。「神の国を何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。
4:31 それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、
4:32 蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」
4:33 イエスは、人々の聞く力に応じて、このように多くのたとえで御言葉を語られた。
4:34 たとえを用いずに語ることはなかったが、御自分の弟子たちにはひそかにすべてを説明された。
いくら知恵ある者のように語ったとしても、ただ声が大きいだけや、威圧的に語ることで人を動かそうとしても、そのような仕方では人は動かないし、たとえ動いたとしても長続きはしない。
その場では動くかもしれないが、それは、その人と関わりを持ちたくないから仕方なく動いているだけで、内心は反発や無関心な思いでしかない。
しかし、真に知恵のある者の言葉は、その言葉を聞く者に力を与え、行動を促す基となる。
知恵ある者の言葉は、どんなに小さくても、言葉数がわずかでも、周囲の人を大きく動かしていく。
多くを語らない人も、何もしゃべらないから、何も考えていないのではない。
むしろ、じっくりと聞き、しっかりと考えているからこそ、言葉数も少なく、慎重に言葉を選んでいるのであろう。
しゃべることよりも、聞くことが大切である。
すぐに思いを口にしてしまう人は、己の知恵の無さを暴露しているようなものである。
なぜなら、人はみな罪人だから。
言葉を発する前に、その言葉を発することで、周囲にどんな影響が及んでいくのか、よく考えてから語るようにしたいものである。
ヤコブ3:1 わたしの兄弟たち、あなたがたのうち多くの人が教師になってはなりません。わたしたち教師がほかの人たちより厳しい裁きを受けることになると、あなたがたは知っています。
3:2 わたしたちは皆、度々過ちを犯すからです。言葉で過ちを犯さないなら、それは自分の全身を制御できる完全な人です。
3:3 馬を御するには、口にくつわをはめれば、その体全体を意のままに動かすことができます。
3:4 また、船を御覧なさい。あのように大きくて、強風に吹きまくられている船も、舵取りは、ごく小さい舵で意のままに操ります。
3:5 同じように、舌は小さな器官ですが、大言壮語するのです。御覧なさい。どんなに小さな火でも大きい森を燃やしてしまう。
3:6 舌は火です。舌は「不義の世界」です。わたしたちの体の器官の一つで、全身を汚し、移り変わる人生を焼き尽くし、自らも地獄の火によって燃やされます。
口を開けば、罪を犯すような者。
しかし、そんな我々のために十字架で死なれた主イエス様を感謝し、願わくは、少しでも他者の益となるような知恵の言葉だけを語る者となりたいものである。