心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。 ヨハネ14章1節

ペトロの裏切りを予告された後、動揺する弟子たちに、イエス様は、「心を騒がせるな」とおっしゃいました。

天の視点

 わたしたちも毎日の生活の中で心騒がせることの多い者です。そのようなわたしたちに向かっても、イエス様は「心を騒がせるな」と語りかけて下さいます。心騒ぐときの、イエス様の処方箋その第一は、天の視点を与えて下さるということです(2)。心騒ぐ経験をするとき、そのことだけを見つめていたなら、いよいよ不安が増大するばかりです。でも、天の視点からそのできごとを見つめ直すとき、新しい視点が与えられます。天の視点から、現実を見つめ直す、それが心騒ぐときの第一の処方箋です。

わたしは道である

 また第二にイエス様は、「わたしは道であり、真理であり、命である」と弟子たちにお教えになりました(4)。それは、イエス様こそが、天国への道であるということです。しかしそれだけではありません。逆上がりの練習をしながら、なかなかできない小学生も「がんばっているね。もう少しだね」と、この方向でいいんだと肯定されるなら、また、がんばることができます。イエス様こそが、天国への道です。とともに、イエス様は、この地上にあってもわたしたちを神様のみこころへと導いて下さる道であるのです。

信頼  

 心騒ぐときの、処方箋その第三は、「神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい」とイエス様はおっしゃいました。父なる神様を信頼しなさい、イエス様を信頼しなさい、ということです。少年ダビデがサウル王の鎧を脱ぎ捨て、身に合う小石と石投げ紐だけを持ってゴリアトに向かって行ったように、神様に対する信頼こそ、サタンに打ち勝つ最高の武具なのです。

 「心を騒がせるな」。それをだれが言って下さったか、が重要です。それは、真理そのもの、すなわち神であるお方です。しかも、罪人であるわたしたちに天国への道を開くために人となり、わたしたちの罪の裁きの身代わりとして十字架で死んで下さったお方です。そして、わたしたちに命、すなわち永遠の命を与えることのできるお方です。そのお方がそのように語りかけて下さっているのです。                                                         (前川隆一牧師)