イエスは答えて言われた。「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。」
ヨハネ2章19節
いわゆるイエス様が宮きよめをなさった場面です。

思いがけないイエス様
ここに描かれているイエス様のお姿、それは、普段の愛の人イエスのお姿からは程遠い思いがけないイエス様のお姿です。実は、この場面だけでなく、弟子たちにとって、イエス様は思いがけないお方でした。そして、わたしたちにとっても、イエス様、父なる神様、聖霊なる神様は思いがけないお方なのです。神様は「飼いならすことのできない」お方です。でも、いつの間にか神様を召使いか、自分の思い通りになるペットのように考えてしまっていることはないでしょうか。神様が、思いがけないお方、飼いならすことのできないお方、それが今日、覚えたい第一のことがらです。

まことの神殿イエス
第二に心に留めたいことがらは、イエス様が「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」とおっしゃったことでした(19)。そこにいた人々は、目の前の神殿のことを思っていました。けれども、イエス様がおっしゃっておられたのは、目に見える神殿のことではなく、ご自分のお体のことでした。神殿、それは、わたしたちが神とお会いするところです。イエス様は、神殿を壊す、すなわち、ご自分が十字架で死ぬことを通して、そして、三日で建て直す、すなわち、三日目に復活することを通して、わたしたちがそこにおいて神様とお会いすることができる神殿、神の宮となって下さったのでした。

聖霊が宿る神殿
そして今日第三に、合わせて覚えたいこと、それは、まことの神殿、神の宮となって下さったイエス様は、イエス・キリストを救い主と信じるわたしたちをまことの神殿、神の宮として下さるということです(コリント信徒への手紙第一、6章19、20節)。キリストを救い主と信じるわたしをそこにおいて人が神と出会う神殿、神の宮として下さるというのです。それは、わたしたちが神様のみこころに聴き従うことを通してです。そして、その神様のみこころ、それは、思いがけないものなのです。

(前川隆一牧師)