シモンの仲間、ゼベダイの子のヤコブもヨハネも同様だった。すると、イエスはシモンに言われた。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」
                              ルカ5章10節
ペトロが、イエス様の弟子として歩み出すこととなった場面です。

神の言葉
ペトロがイエス様のおことばに従ったその原動力は何だったのでしょうか。それは、イエス様のおことばにありました。ペトロは、「しかし、おことばですから、網を降ろしてみましょう」とイエス様のおことばに従いました。それは、イエス様の語られることばに魅力があったとか、説得力がったとか、そういうことではありませんでした。イエス様のことばに、「神から来た言葉」、「神から出た言葉」をペトロは聴き取ったのでした。ペトロは、イエス様のおことばを聴く中で、イエス様のおことばの中に、生きる意味を、また、生きる目的を指し示し、生きる力が生み出して行く力を経験したのでした。

恐れることはない
イエス様のおことばに従い、今まで経験したことのない大漁を経験したとき、ペトロは、8節ですが、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深いものなのです」と言いました。「神から来た言葉」であり、「神から出た言葉」であるイエス様のことばを聴いて、引き寄せられ、喜びを与えられ、命をあたえられる。それは、神のかたちに造られた人間の当然の反応です。とともに、自分の罪を示され、恐れを感じ、隠れたいと感じる。それもまた、罪人である人間の当然の反応です。そのペトロに、イエス様は、10節ですが、「恐れることはない」とおっしゃいました。それは、「わたしが十字架で命を捨てるから、恐れることはない」とおっしゃったのでした。

人間をとる漁師に
さらに、イエス様は、ペトロに、「あなたは人間をとる漁師になる」とおっしゃいました。それは、「人を生かす漁師になる」ということでした。ペトロが、人々にキリストを紹介し、その人々がキリストを信じることを通して、生きる者となるということをおっしゃったのでした。

(前川隆一牧師)