ごく小さな事に忠実な者は、大きなことにも忠実である。ごく小さな事にも不忠実な者は、大きなことにも不忠実である。           ルカ16章10節
 
「不正な管理人」のたとえと表題のつけられている部分です。

神を信頼することにおいて徹底する
「主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた」とありますが、どうして、主人はこの管理人をほめたのでしょうか。また、イエス様がこのたとえ話をなさったということは、ある意味、この管理人を評価されたということができます。では、イエス様は、この管理人の何を評価されたのでしょうか。それは、この管理人の徹底した生き方をイエス様は評価されたということです。この聖書のみことばを学びながら、この徹底して生きるということを心に留めたいと思います。それは第一に、神を信頼することにおいて徹底して生きるということです。

神のことばに徹底する
第二に、神のことばに徹底して生きるということです。10節で「不忠実」と言われていることば、それが、「不正」とも訳せることばなのです。では、「不正」の反対はなにであるかと言うと、それは、「正しい」ということではない。「忠実」ということである。そうイエス様は、ここで教えておられるということです。「忠実」であるように、神のことば、みことばに忠実であるように、そう教えておられるということです。

隣人を愛することの徹底する
そして、第三に、それは、隣人を愛することにおいて徹底して生きるということです。この管理人は、危機的な状況に直面したとき、改めて気づきました。悪いことばで言えば、「他人を利用すればよい」ということです。別のことば、もう少しきれいなことばで言えば、「自分は他人を当てにしてもよい」ということです。管理人は、不正にまみれた富を用いて、友を作ろうとしました。まして、わたしたちは、永遠の命を約束されている福音という計り知れない富を持っています。それを独り占めするのでなく、一人でも多くの方と、分かち合い、あかしして行くように招かれているのです。

(前川隆一牧師)