キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから、  ローマ1章1節
ローマ信徒への手紙の冒頭部分。パウロが、挨拶を記している部分です。

肉によれば
「福音」ということが語られている2~4節のみことばを中心に、今日のみことばを学んでいきたいと思います。第一に、「この福音は、神が既に聖書の中で預言者を通して約束されたもので、御子に関するものです。御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ」と言われています。イエス・キリストは、イスラエルの民に仕える者として歩まれました。それは、サンプルであって、そのことを通して、神様が全人類をどのように愛しておられるかを示そうとなさった。それが具体的に表された、すなわち、それがあの十字架のできごとであったということです。

聖なる霊によれば
第二に、「聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです」と言われています。「死者の中からの復活」と言うからには、イエス様が死なれたということを前提にしています。イエス・キリストは、ダビデの子孫として生まれながら、そのダビデの子孫である人々の熱い期待を裏切った人間として、憎まれ、さげすまれて殺された。しかし、その死に捕らえられた無力の中にとどまっておられなかった。その死を打ち破る神の力によって、神の御子であることを明らかにされた、そうパウロはここで言っているということです。

主イエス・キリスト
第三に、「この方が、わたしたちの主イエス・キリストです」とパウロは言っています。真の神、王の王なるお方、イエス・キリストを主とし、自分自身をその主の僕と自覚する。そこに、ほんとうの知恵、力、自由が与えられるのです。

福音、それは、わたしに語られたメッセージである。わたしに向けられたメッセージである、ということでした。それは、罪に対する解決を与えるメッセージであり、死に対する解決を与えるメッセージであり、何のために生きるのかという生きる意味をわたしたちに与えてくれるメッセージであるのです。

(前川隆一牧師)