そのあなたが御心に留めてくださるとは 人間とは何ものなのでしょう。人の子とは何ものなのでしょう あなたが顧みて下さるとは。       詩編8編5節

詩編8編、それは、「正しいプライド」ということを教えてくれる詩編です。

人間とは何ものなのでしょう
この詩編8編、それは、創世記1章の天地創造の記事と対応しています。天地宇宙を創造された神様の偉大なみわざ、また、その神ご自身の偉大さと比較したなら、塵のようなわたし、でも、そのようなわたしを神様が顧みて下さるとは、わたしとは何ものなのでしょう。そのような驚き、それが、この5節の驚きということです。この世界宇宙を、目的をもって造られたお方がおられる。そして、そのお方が、このわたしを、目的をもって、使命をもって造り、生かして下さっていると告げるのです。ここで、わたしたちは、ほんとうの意味で、生きる目的、意味を見出して行くことができるのです。そして、そこに、わたしたちが正しいプライドをもつことができる根拠があるということです。

幼子、乳飲み子の口によって
2節で、「主よ、わたしたちの主よ あなたの御名は、いかに力強く 全地に満ちていることでしょう。」そう驚きが表明され、3節で、「幼子、乳飲み子の口によって。」そううたわれています。そのような正しいプライド、それは、幼子のようなキリストを信じる信仰を通して、もつことができるということです。

神の知恵
詩編8編3節で「幼子、乳飲み子の口によって」と言われていることを、パウロは、神の知恵ということばでこんな風に言っていました。「ところが、神は知恵ある者に恥をかかせるため、世の無学な者を選び、力ある者に恥をかかせるため、世の無力な者を選ばれました。」コリント信徒への第一の手紙1章27節です。さらにそれは、同じくコリント信徒への第一の手紙12章22節でこんな風に展開されています。「それどころか、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。」わたしたちは、キリストのからだである教会につながり、仕え合うことを通して、正しいプライドを身に着けることができるのです。

(前川隆一牧師)

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