神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。   ローマ8:28

 
「愛称聖句」のベスト10、もしかしたら、ベスト3に入るのでは、と思われるローマ8章28節を含む箇所です。

助けて下さるお方
「同様に、霊も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、霊自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです」(26)。弱いわたしたちを助けて下さるお方、それが、聖霊です。では、どのようにして助けてくださるのか。わたしたちのうめきと聖霊のうめきとが一つとなる(27)。それほどまでに、聖霊は、わたしたちに寄り添って下さり、わたしたちのうめきを理解したお方として父なる神様にとりなして下さるのです。

神を愛する者として下さるお方
「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています」(28)。「万事が益となるように共に働く」と言われていますが、その「共に働く」というその主語がはっきり示されていないということです。ある注解者は、「これは、これまでの流れの中で見るならば、『万事が益となるように聖霊が共に働く』と読むことができる」と書いておられました。さらに言うなら、「聖霊が共に働く」というとき、「神を愛する者たち」ということが言われています。すなわち、聖霊は、わたしたちを「神を愛する者として下さる」。そのことを通して、「万事が益となるように」して下さる、ということです。

神の家族の交わりの中で育んで下さりお方
「神は前もって知っておられた者たちを、御子の姿に似たものにしようとあらかじめ定められました。それは、御子が多くの兄弟の中で長子となられるためです」(29)。わたしたちを、イエス様を長子とする神の家族の一員とする。その神の家族の交わりの中で、御国に入れられるまでの信仰を育んで下さる、それが、聖霊であるということです。

(前川隆一牧師)