Ⅰペトロ1:3-9

網を捨て人間をとる猟師として、主イエスに従ったペトロは3年間のイエスの公生涯を弟子として従った。しかしイエスの裁判のとき、彼は主を3回否んだ。しかし、そのペトロに復活の主イエスは特別に現れて。再び使徒として送りだされた。「私を愛するか」と3回尋ねられた主は「私の羊を飼いなさい」とペトロに教えられた。十字架と復活の証人として再び立ち上がるペトロを聖霊はまさに岩のごとき使徒として磨かれていかれたのである。主イエスの復活は世界を変える出来事であり、そこから主イエスを頭とする教会が誕生したのである。

イエスの十字架と復活から約30年が経過し、多くの困難とローマ帝国の迫害がいよいよ厳しくなるなかで、各地に散った同胞に向け、信仰をもってこの恵みにとどまるようにこの手紙を書き記した。(5:12)生き生きとした希望は、主イエスの復活に基づくものである。神の豊かな憐れむみにより、私たちは新たに生まれさせていただいたものであり、神の力によってすでに今も守られており、やがて朽ちることのない財産を受け継ぐものと約束されている。世にあってしばらくは試練があるが、その試練すら私たちの信仰が本物であることを証明するものである。ペトロは私たちに思慮深く振舞い、身を謹んでよく祈るようにすすめる。復活の主イエスキリストのおられる所に、希望がある。私たちはこの生き生きとした希望と喜びに満たされているものでありたい。

(伊藤和史長老)