聖書 Ⅰペトロ3:8~17
私達は、先日、ペトロが厳しい迫害を前にした信徒達を励ました言葉が私達の励ましであり、イエス様の受難と復活を信ずる信仰が「朽ちることない財産」であることを学びました。そして、私達の生活に目を転ずる時、私達をとりまく環境は厳しくなっています。しかし、一方で1%に満たない基督者が信仰を守り、かけがいのない仲間、家族として生活を続けています。このかけがいのない仲間、家族が、互いに批判するのではなく、むしろ、それぞれ、違いがあっても、一番大切なもの、即ち、「イエス様を信じる信仰」、即ち、「朽ちることない財産」を共通の宝物として、手を携え、イエス様が示される道を見つめながら歩ませて頂きたいものです。
内村鑑三は、「金銭を使って他の人の役に立つ事業を残したり、他の人の役に立つ財産を残すことが出来ない人は、“高尚なる勇ましい生涯”を実現することによって、次の世代の人たちを励ましたり、慰めたりすることが出来る。それが後世に残す最大の遺物である」と語っています。
今、私達が、いかに困難な状況に置かれているとしても、こうしたペトロの奨めや、先人の言葉を通して、イエス様が、先ずは、「心を一つにすること」を、また、「すべての局面において、憐み深く、謙虚に行動すること」、そして、「穏やかに、良心をもって発言する」ことをお奨めになっているのではないでしょうか。それが私達にも出来、また、残さなければならない最大の遺物ではないでしょうか。
(石丸武史長老)