「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。  マタイ1章23節
 
マリアの夫であるヨセフの立場から見たクリスマス物語と言えます。

恵み
ヨセフは、誠実で、しかもやさしい人でした。そんな誠実さとやさしさのゆえに行き詰まっていました。そんなヨセフに、神様が夢で語りかけられたのでした。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである」(20~21)。

平和
また、そんなヨセフに、神様からの平安が与えられたのでした。「このすべてのことが起こったのは、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。『見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。』この名は、『神は我々と共におられる』という意味である」(22~23)。ヨセフが与えられた平安、それは、インマヌエル、神がわたしとともにいて下さるという平安でした。

従順
そして、そんなヨセフが、神様のみこころに従って一歩踏み出して行ったのでした。この後、ヨセフは、マリアとともに、ベツレヘムに赴き、さらに、ヘロデの差し向けた軍隊から身を避け、エジプトに逃れるという冒険を経験します。ヨセフは、多くの神様の守り、備え、みわざを経験します。そして、ヘロデの死とともにナザレに帰って来るのでした。

わたしたち人間の誠実さが行き詰ったそのところで、上からの神様からのおことばをいただく、それがクリスマスです。わたしたち人間の誠実さが行き詰ったそのところで、上からの神様からの平安をいただく、それがクリスマスです。そして、わたしたち人間の誠実さが行き詰ったそのところで、一歩踏み出して行く勇気をいただく、それがクリスマスなのです。

(前川隆一牧師)