あなたがたの富のあるところに、あなたがたの心もあるのだ。 ルカ12章34節
イエス様が弟子たちに、「恐れるな」と呼びかけておられるところです。
恐れ
「恐れ」から解放されて、「施し」に生きる祝福の秘訣といったことについて、アブラハムの歩み、生涯に照らして、学びたいと思います。
第一に、「恐れ」ということです。アブラハムも、恐れに支配され、失敗してしまうことがありました。では、「恐れ」というものは、マイナスばかりで、よい面はないのでしょうか。そうでもありません。アブラハムは、行き先も知らされずに、ただ神のことばだけを頼りに出発し、旅を続けた人でした。当然、その歩み、人生には、恐れがあったと思います。わたしたちの信仰の歩みも同じです。
施し
アブラハムは、そのように、恐れを感じるほどに神のことばに従った人でした。とともに、第二に、「施し」ということです。アブラハムは、「施すこと」をたいせつにした人でした。今日の箇所で、恐れの反対の「施すこと」について教えられています。けれども、「施すこと」が、家族を、また、自分を犠牲にして行われるとしたら、それはまちがっています。では、ほんとうの意味で、正しい「施し」とはどのようなものなのでしょうか。
信仰
「恐れ」から正しく解放されて、「施すこと」に生きる祝福の秘訣。それは、どこにあるのでしょうか。それは、ルカ12章34節です。父なる神様のみわざに、父なる神様の心を心として参与させていただく。それが、施しです。また、それは、信仰です(創世記15章6節)。信仰、それは、人間のわざとして神を信じることではありません。恵みとして、神様からの贈り物を受け取ることです。十字架の救いを恵みとして受け取る。その信仰によって、わたしたちは、正しく恐れから解放されるのです。そして、主のみわざに参与する正しい施しに生きる者としていただくことができるのです。
(前川隆一牧師)