ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分の国へ帰って行った。 マタイ2章12節
東方の博士たちが救い主キリストを拝みにやって来たできごとです。
恵みのみ
東方の博士たちの来訪、それは、礼拝とは何かということを端的に教えてくれています。第一に、「恵みのみ」ということ。使徒書で言われている「秘められた計画」「奥義」、それは、ユダヤ人以外の異邦人が救われるということ、キリストを信じる信仰のみによって救われるということを指していました。そして、その予表的なできごと、それが、東方の博士たちの来訪のできごとでした。神様は、わたしたちを、恵みのみにより、それを受け取る信仰のみによって救って下さいます。また、その神様が、恵みにより、憐れみにより招いて下さっている、それが、礼拝であるということです。
聖書のみ
第二に、「聖書のみ」ということ。東方の博士たち、彼らは、最終的に、みことばに導かれて、ベツレヘムに赴き、それで、救い主キリストとお会いすることができたのでした。わたしたちも、聖書のことば、みことばによって養われ、導かれ、軌道修正していただくことがたいせつです。ちょっとしたことと思うこと、でも、それが命を失うことにつながってしまうのです。わたしたちは、絶えず絶えず、みことばを通して、福音に立ち返って行くことがたいせつです。
万人祭司
第三に、「万人祭司」ということ。博士たちは、長い長い旅を経て、ただ一回だけ救い主キリストとお会いをし、また、長い長い旅をして帰って行きました。注意したいこと、それは、博士たちが、長い長い旅を経て、救い主イエス様とお会いし、そして、また、長い長い旅をして帰って行った、その全体が彼らの礼拝であったということです。そして、博士たちは、帰って行って、何をしたのでしょうか。彼らは、お会いした救い主キリストのあかしをしたのです。わたしたちも、礼拝において、主の恵みにあずかり、遣わされたそれぞれの生活の場で、あかしをし、また、人々の必要のためにとりなし、仕えて行くようにと召されているのです。
(前川隆一牧師)