人々は皆驚いて、論じ合った。「これはいったいどういうことなのだ。権威ある新しい教えだ。この人が汚れた霊に命じると、その人の言うことを聴く。」
マルコ1章27節
安息日、会堂に入って、イエス様がみことばを教えられたこと。そして、イエス様が、一人の悪霊につかれた男から悪霊を追い出されたできごとです。
悪霊
イエス様の権威に、人々がどう反応したか。そこにポイントがあります。第一に、悪霊の反応です(24)。悪霊が、だれよりも先に、主イエスの正体を知っていたということは興味深いことです。けれども、悪霊は、イエス様に従うことはありませんでした。権威を知っているということと、その権威に従うということとは、別のことであるということを教えられます。
群衆
第二、弟子たち以外の人々です。「人々は皆驚いて、論じ合った」と記されていますが、イエス様に従ったとは記されていません。また、人々が、イエス様の権威に驚いたのと、実際に、病人や悪霊につかれている人々を連れて来たこととの間に、ずれがありました。それは、人々が、安息日には、仕事をしてはならないという律法学者たちの教えに縛られていたからでした。
弟子たち
第三、それは、弟子たちです。彼らは、イエス様の権威を目撃しました。経験しました。そして、そのイエス様に従ったのでした。ペトロは、網を捨てて、イエス様に従ったのでした。けれども、主に従ったときに、主が、自分の家族を顧みて下さるということを経験したのでした。
わたしたちも、そのような正しい選択をする秘訣、あるいは、根拠はどこにあるのでしょうか。それは、弟子たちではなく、主が、先行して、召して下さった。そして、主が先行して、十字架で死んで下さった。この先行の愛に根拠を置き、主の御声に聴き従う。その積み重ねを通して、わたしたちも変えられて行くことができるのです。解放されて行くことができるのです。
(前川隆一牧師)