イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「神からのメシアです。」              ルカ9章20節
 
ペトロがイエス様こそメシア、救い主と信仰告白したできごと、それに続いてイエス様がご自分の死と復活を予告なさった第一回目のできごとです。

罪を赦して下さるお方
先週と先々週の聖書日課の箇所にまで、範囲を広げて、イエス様が「何者」でいらっしゃるのかを学びたいと思います。先週の箇所は、「罪深い女を赦す」と表題のつけられているところでした(ルカによる福音書7章36~50)。イエス様は、涙でイエス様の御足を濡らし、髪の毛でぬぐい、香油を注いだ女性を指さして、「この人がこの人が多くの罪を赦されたことは、わたしの示した愛の大きさで分かる」とおっしゃいました(47)。イエス様は何者であるか、それは、第一に罪を赦して下さるお方です。では、イエス様は、何を根拠に、彼女の罪を赦されたのか。それは、彼女の信仰でした(50)。

死に解決を与えて下さるお方
先々週は、死んでしまったやもめの一人息子を生き返らせられたできごとでした(ルカによる福音書7章11~17節)。町の人々は、非常に人情の厚い人々が多かったようで、大勢の人々がこの葬列に付き添っていました。けれども、どんなに人情豊かであっても、付き添うだけで、死の悲しみを解決する力を彼らはもっていませんでした。それが、人間の限界というものです。ところが、13節、「主はこの母親を見て、憐れに思い、『もう泣かなくともよい』と言われ」ました。イエス様は、何者であるか、それは、死に解決を与えて下さるお方です。

何者
今日の福音書に返って、イエス様は何者であるか、それは、ペトロが告白したように、「メシア」です。それは、わたしたちの罪の裁きの身代わりに十字架で死に、よみがえって、信じる者に罪の赦しと神の子の身分、永遠の命を与える救い主です。そして、それとともに、イエス様を「メシア」「救い主」と信じ、告白することを通して、わたしがほんとうのわたしとしていただくことができるのです。

(前川隆一牧師)