シモンの仲間、ゼベダイの子ヤコブもヨハネも同様だった。すると、イエスはシモンに言われた。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」
ルカ5章11節
 
ペトロがイエス様の弟子として歩み出すこととなったできごとです。

むなしさ
今回心に留まった、それは第一に、ペトロのむなしさということです。虚無感ということです。ペトロにとって、それは、漁のプロとして、自分の持てる経験と能力をフルに活用して働いたが、何の獲物もなく、むなしい思いで帰って来た朝でした。このときのペトロの経験、それは、コロナ禍の中、やってもやっても先が見えない。そんな経験をして来た多くの人にとって、共感することのできる経験ではないでしょうか。

解決
第二に、そのむなしさ、虚無感の解決ということを、教えてくれています。それは、神のことば、イエス様のことばに従うということです。ペトロは、イエス様のことばに従ったときに、神の奇跡を経験したのでした。そして、むなしさ、虚無感から解放されたのでした。

わたしたちも、イエス様のことば、神のことばに聴き従うことを通して、むなしさから、虚無感から解放していただくことができるのです。そして、それは、イエス様のことば、神のことばを聴き続けることを通して、イエス様のことばに従う信仰を造り出していただくことができるのです。

人間をとる漁師
イエス様のことばに従う。そのことを通して、ペトロは、神の奇跡を経験しました。それは、ペトロの新しい人生の出発となりました。イエスの弟子として生きる新しい人生の幕開けとなりました。そのことをイエス様は、このように表現されました。「今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」ここで使われている動詞、それを直訳すれば、「とって生かす」「人間をとって生かす者となる」そのように訳すことができることばが使われています。

わたしたちも、イエス様の十字架の愛と復活の命に与って、新しく生きる者としていただくのです。そして、人を生かす者としていただくことができるのです。

(前川隆一牧師)