罪の数々がわたしを圧倒します。背いたわたしたちを あなたは贖ってくださいます。                            詩編65編4節

詩編65編は、三つの部分に分かれます。

力強さ、豊かさ
 第二の部分、第三の部分から見て行きたいと思います。第二の部分は、「全世界を支配される神の偉大さについての賛美」、第三の部分は、「全地に恵みを溢れさせて下さる神への感謝と賛美」ということがうたわれています。詩編の中には、非常に困難な状況、逼迫した状況の中で、神様に救いを、助けを祈り求める、そのような詩編がたくさんあります。そんな中で、この詩編は、神様の力強さ、また、豊かさをうたい上げた詩編ということです。

祝福でなくなってしまう可能性
そのように、詩編65編は、神様の力強さ、豊かさをうたい上げた詩編であるということです。けれども、このみことばを、正しく受け留めなければ、祝福が祝福でなくなってしまいます。神様の力強さ、豊かさを目的そのものにしてしまうとき、自分は神様の祝福の外にいるのではないか。そんな風に考えてしまうことがあるのです。また、神様の力強さ、豊かさを目的そのものにしてしまうとき、富や豊かさそのものを目的とし、そのことで心がいっぱいになり、神様が与えようとしておられるほんとうの祝福を窒息させてしまうことがあるのです。

赦しを受ける
では、どこがまちがっていたのでしょうか。それは、詩編65編の第一の部分をスルーしてしまうとき、この詩編65編のみことばを正しく受け留めそこなってしまうのです。では、第一の部分で、何が語られているのか。それは、賛美ということです。礼拝ということです。祈りということです。分けても、その中心は、4節です。「罪の数々がわたしを圧倒します。背いたわたしたちを あなたは贖ってくださいます。」イエス・キリストの十字架の赦しを受ける。受け取る。そのことを通して、わたしたちは、ほんとうの意味で、神様の力強さを、神様の豊かさを経験させていただくことができるのです。

(前川隆一牧師)

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