忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。      ルカ21章19節

イエス様が、エルサレムと神殿の終わりということを予告しておられるところです。教会の暦の最終主日に当たって、世の終わり、人生の終わりということを覚えつつ、みことばを味わいたいと思います。

惑わされてはならない
今日の箇所の中で、一つの命令と二つの約束が語られています。その一つの命令、それは、「惑わされてはならない」ということです(8)。イエス様は、徴と思われるできごとが起こる。けれども、「世の終わりはすぐには来ないからである」と、できごとと世の終わりということとの間に線を引かれました。わたしたちも、徴、できごとに振り回されるのではなく、神様の約束のおことばに立ち返り、できごとと自分との間に正しく線を引いて行くことがたいせつです。

言葉を授ける
第二に、約束です。ここで、注目したいことは、迫害のできごとが証しの機会となる。そして、そのとき語るべき「言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授ける」とイエス様がおっしゃっておられるということです。ルカによる福音書12章11~12節では、「聖霊が教えて下さる」と言われています。つまり、イエス様と聖霊様とは、役割において重なっているということです。聖霊、それは、「目には見えないけれど、いっしょにいて下さるイエス様」です。そのようなイエス様との、聖霊様との人格的な交わりの中で歩むことができることを感謝したいと思います。

あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない
第三に、もう一つの約束、「しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない」という約束、神様がわたしたちを守って下さるという約束です。これは、ある場合には、絶体絶命の危機的状況の中、命が守られるという約束であり、ある場合には、肉体の命は失われても魂は救われて、永遠の祝福に与るという約束です。

終わりに向かって歩むわたしたち、日々、正しい選択をもって主に立ち返り、主のお約束の中を歩む者とならせていただきたいと思います。

(前川隆一牧師)