2023年10月11日(水)

<讃美歌>讃美歌394番「主よ 終わりまで」

<聖書日課>ヨハネ11章45~57節「止められない神のご計画」

45節の ”イエスがなさったこと” とは、ラザロの生き返りです。

イエス様が、ベタニヤの村で死んで4日も経ったラザロを墓の中から生き返らせたのです。その出来事は、多くの人に目撃され、非常に多くのインパクトを人々に与えました。

イエス様がラザロを生き返らせた目的は、二つあります。 一つは、ご自分が神の力を持った者であることを人々に知らせることです。

人は死んで四日も経つと完全に冷たくなり、死後硬直も進み、とても生き返るとは思えません。ラザロの姉マルタも「主よ、もう臭くなっています。四日になりますから」と言っています。

そのような状況でラザロは生き返らされたのです。この奇跡は、イエス様が人の生死を左右する力を持っておられる神であることを示しています。

もう一つは、父なる神がイエス様を地上に送られた目的を遂行することです。 神がイエス様を地上に送られた一番の目的は、人々の罪を贖うために生贄として死ぬことです。

ラザロの生き返りを目撃した一部のユダヤ人は、そのことをパリサイ人に告げました。ベタニヤの村は、エルサレムから3Kmほどしか離れていないので、この出来事はすぐにエルサレムに伝えられたでしょう。

そこで、エルサレムの最高議会(サンヘドリン)が開かれ、大祭司カヤパが「一人の人が民に代わって死んで、国民全体が滅びないですむほうが、自分たちにとって得策だということを、考えてもいない」と発言したのです。

この発言で、ユダヤ人たちはイエス様を殺すことに傾いて行ったのです。

それまでユダヤ人は、イエス様が力強く話され不思議なわざを行われ、人々の心がイエス様に向かうのを妬んでいましたが、イエス様を殺すことまでは考えていなかったようです。

それが、時の大祭司カヤパの発言で一気に「イエスを殺す」ことに向って行ったのです。

ヨハネの福音書を書いた者は、このカヤパの発言は、彼の無意識の預言であるとして、この発言の裏に、神の意志が働いていたことを暗示しています。

そしてこの預言通りに、イエス様はこの後しばらくして十字架につけられ贖いの死を遂げられるのです。

私たちは、ここに、今も生きて働いておられる神の力を教えられます。

ラザロを生き返らせ、イエス・キリストを死からよみがえらせた神の力は、今も働いているのです。そして、イエス・キリストを罪からの救い主と信じる者を、天の御国へと導いておられるのです。

この計画は、神のご計画であり、誰にも「止めることのできない神の計画」です。

その神が、私たちにも望んでくださり、一人ひとりを導いてくださっているのです。

その神は、私たち一人ひとりにもご計画を持っておられるのです。

その神の計画は、私たちに「わざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来の希望を与えるためのもの」(エレミヤ29章11節)です。

私たちは、そのような主を信じている者として、これからも将来の希望を持って歩ませていただきましょう。  アーメン