2023年12月13日(水)

<讃美歌>讃美歌14「わが心は あまつ神を」

<聖書日課>ルカ1章5~17節「もう一つの受胎告知」

イエス様の母マリヤへの受胎告知は、多くの人に知られています。その場面は、何人もの画家によって描かれています。

でもバプテスマのヨハネの父ザカリヤへの受胎告知は、マリヤへの受胎告知と比べますと大変質素です。その場面を描いた絵画もそれほど多くないようです。

人の目から見たときに、バプテスマのヨハネの誕生はそれほど大切な出来事ではないように映っているようです。 神は、ヨハネの誕生を大きな出来事として扱われました。

神は、ザカリヤへの使者としてガブリエルを遣わされました。(19節) ガブリエルはマリヤへの使者でもあります。

ガブリエルのザカリヤへのことば「恐れることはありません、ザカリヤ。あなたの願いが聞き入れられたのです」、このことばもマリヤへのことばと似ています。

「恐れることはありません、マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです」(30節)。 しかしながら、受胎告知を受けたザカリヤの対応は、マリヤの対応とは違っていました。

ザカリヤは、自分も妻エリサベツも年を取っており、その上妻は不妊の女であることを知っていました。そのためザカリヤは、み使いガブリエルが言ったことばを信じなかったのです。

12節には、「ザカリヤは取り乱し、恐怖に襲われた」とあります。

一方マリヤは、ガブリエルから受胎告知を受けた当初は恐れましたが、その後「あなたのおことばどおり、この身になりますように」とその状況を受け入れ、すべてを神に委ねたのです。(38節)

ザカリヤにとっても、マリヤにとっても、受胎告知は大きな試練でした。

私たちも、受け入れがたい試練に直面することがあります。その時、ザカリヤのように取り乱すのか、それとも受け入れてすべてを神に委ねるのかで状況は大きく異なります。

しかし神はすべてを見ておられます。ザカリヤにとって、ガブリエルから伝えられた妻エリサベツの受胎告知は、大きな試練でした。

同じように、私たちに与えられる試練は「もう一つの受胎告知」です。

そのような状況に直面した時も、私たちはマリヤのように、主にすべてをお任せする信仰者とされたいと願いたいものです。

この待降節の時も、すべてを主に委ねて歩ませていただきましょう。

アーメン