
2025年07月02日(水)
<讃美歌>讃美歌451番「立てよつわもの」
<聖書日課>マタイの福音書10章16~25節「狼の中の羊」
イエス様は12弟子たちを村々に派遣するの当たって、いろいろと注意を与えられた最後に、「わたしは狼の中に羊を送り出すようにして、あなたがたを遣わします」と言われました。
狼の中に送り出された羊は、遅かれ早かれ食べられてしまいます。そのような環境下で、羊が主の羊として生き抜くために、イエス様は「蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい」と言われます。
当時の社会では、ユダヤ人たちは律法の教えを日々人々に語っています。律法を守らない者は、社会からつまみ出されるのです。
そのような社会に出て行って、弟子たちは「イエス・キリストを信じる信仰によって、人は罪を赦され、天の御国へ入れられる」と語るのです。そのように語る弟子たちには、当然のように嫌がらせや迫害があります。
そのような社会からの反発に対抗するために、イエス様は蛇の知恵と鳩の性質を身につけなさいと言われます。
蛇は創世記3章でも「最も賢い生き物」とされています。イエス様が言われた<蛇の知恵>は、ここでは悪を見抜く洞察力や、危険を察知して回避する知恵を象徴しています。
イエス様はここで、「ずる賢くなれ」と言っておられるのではなく、世の悪意や迫害に対して無防備であってはならないと注意されているのです。
また鳩は、イスラエルでは「柔和」「純潔」「平和」の象徴です。つまり鳩のように素直であるとは、神への信頼と誠実さ、悪に染まらない心の聖さを表します。
イエス様は、ここで弟子たちに「人に対しては賢く、神に対しては従順でありなさい」と言っておられるのです。
私たちもこの世にあって、周りの人々にイエス・キリストの福音を伝えようとすると、敬遠されたり無視されたりします。そのような私たちにも、イエス様は「蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい」と言われます。
私たちの周りには、クリスチャンの方々はほとんどおられません。私たちこそ、狼の中に送り出された羊です。
その中でクリスチャンとして、証の生活を続けるために、世の誘惑から守られる知恵と、神への素直な信頼を持ち続けたいものです。
そのような者を、主はご自分の証人として有用に用いてくださるのです。
アーメン