
2024年06月16日(日)
=あなたが信仰者として大きくされるために=
<福音書>マルコ4章26~34節
この世に神の支配が及んでいない領域が一つあります。この世の人間社会です。サタンは、最初の人アダムとエバの心に罪を入れることに成功しました。罪が人と神との関係を断ってしまいました。
それで、人の行いを見たときに、そこに神の支配を見ることができなくなったのです。神の支配から離れた人間は、神とともに生きることはできません。実に、神と離れることが死です。
人は、神の支配から離れた時、肉の思いに支配されるのです。 しかし教会は、人の世にあって神の支配が及ぶ唯一の場所です。そして、神の支配が及ぶところに神の国が育つのです。
地上における神の国。神が支配されているところは教会であり、一人ひとりの信仰者です。それで26節の“種”とは神のみことばです。
みことばの種は、人の心に蒔かれます。信仰者の心は良い地であり、多くの実を結ぶことが期待されています。それは、一人ひとりが信仰者として成長することです。
神の支配の内にあるクリスチャンは、自分では意識しないうちに、主のしもべとして成長して実を結ばせていただくのです。
また神の創造の目的は、すべての人が神ご自身をほめたたえることです。しかし罪ゆえに、人は神から離れ、神をほめたたえられなくなってしまった。
そのためイエス様は、人の心にみことばの種を蒔かれました。良い地に蒔かれたみことばの種は、芽を出し成長して実を成らせます。
人の心が良い地であるとは、「その者が神の支配の内にある」ということです。 そして、そのようなクリスチャンが結ばせていただく実が“互いに愛し合う愛”です。
ですから、教会には互いを愛し合う愛がなければなりません。そして、そのような教会に入った瞬間、人は「あっ、ここに神がおられる」と気づくのです。
神の支配は、神ご自身の意思によるものであり、人間の干渉しえないところにあります。そうであるなら、私たちは神の国の広がりのために、何もしなくてよいのでしょうか。でも、神の国の支配の内にある恵みを知っている者として、あなたは神に感謝して、他の人を愛せずにはいられないでしょう。 そのようなあなたの心の内に、神の支配が広がり、教会の中に互いに愛し合う愛が生まれるのです。そのようにして地上に神の支配が広がっていくのです。
またイエス様は31節で「神の国は、からし種のようなものです」と言われました。小さなからし種ですが、私たちはその中に三つの神の国を見ます。
第一の神の国は、イエス様が興された神の国です。神の国は、イエス様一人によって始まりました。それは小さな声に過ぎませんでした。しかしイエス様の十字架によって全世界に広がったのです。
第二の神の国は、あなたの心の中に興された神の国です。あなたは小さな者でしたが、神があなたの心にみことばの小さな種を蒔かれ、芽を出しました。今、あなたの心の中には、確実に神の国が育てられています。
第三の神の国は、この地域に興された神の国です。教会です。この地域に神の国はなかった。その土地を誰かが神に導かれて耕し、小さなみことばの種を蒔き続けた。その中の幾つかが芽を出して成長させられ、今20人ほどが集う神の国(教会)となっている。
あなたの心の内に芽ばえた神の国も、この地域に興された教会も、もともとは小さなからし種でした。でもその小さな種の内には真のいのちがあった。それで神は、ここまで大きくしてくださったのです。
神はあなたが信仰者として更に成長すること、またあなたが小さな種(みことばの種)を蒔き続けることを期待しておられます。それは、あなたが神に信頼して日々の信仰生活を過ごすことです。
そして、そのようなあなたを他の人が見るとき「あっ、この人の内に神がおられる」と気づくのです。それが、あなたが<神の支配の内に生きている>ことに他ならないのです。