
<讃美歌>讃美歌331番「罪のふかみに」
<聖書日課>ルカ5章27~32節「罪の処方箋」
取税人レビとは12弟子の一人となったマタイのことです。
レビはカペナウムの町の取税人でした。取税人とは、同胞のユダヤ人から税金を集め、ローマの国へ納める係です。取税人は、決められた金額以上に集め、差額を自分のものとしていたのです。
それで人々からは、裏切者・罪びと扱いされていました。
その取税人レビが収税所にすわっていました。 どんな思いですわっていたのでしょうか。
私は、収税所の玄関の前の階段のところで、何か考え込むような面持ちで下を向いて座り込んでいるレビの姿を思い浮かべます。
おそらく、このような思いがレビの心の中に渦巻いていたのではないでしょうか。
「俺は金持ちになった。金があれば幸せになれると思っていた。でも、空しい。人は、俺を裏切者・罪びとだと言う。それでもいいと思っていた。本当にそれでよかったのか」。
そのようなレビに、イエス様は声をかけられました。「わたしについて来なさい」。
当時、イエス様は<時の人>です。多くの病人を癒し、何人もの人に”罪の赦し”を宣言されました。
レビは、イエス様の呼びかけにすぐに応えました。希望に立ち上がり、イエス様に従ったのです。
レビは嬉しくて、仲間の取税人や他の多くの人を招いて大振る舞いをしました。
しかし、レビと対照的な人たちがいました。パリサイ人や律法学者たちです。
彼らは、レビのような取税人や罪びととみなされている人々をまったく無視していました。
それで彼らは文句を言うのです。「なぜ、あなたがたは、取税人や罪びとどもといっしょに飲み食いするのですか」と。
イエス・キリストは言われます。『わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招いて、悔い改めさせるために来たのです』。
レビは、イエス様の呼びかけに目を覚まして、自分の罪を悔い改めて立ち上がったのです。
私たちも罪びとでした。いや、まだ罪びとですが、罪を悔い改めてイエス様に従う者たちです。
人は<罪>という病に侵されています。イエス様は、人の罪の病をいやす医者です。
イエス様は、罪の処方箋として、レビの心に ”悔い改め” を与えられました。
私たちは信仰者であっても罪を犯しまが、その都度イエス様に向かって立ち上がり、悔い改める心をいただきましょう。罪の処方箋は、”悔い改め” しかないのです。
そのように罪を悔い改める者を、イエス様は、ご自分の弟子としてくださり、やがては、天の御国へと導いて下さるのです。
アーメン
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